商業アニメの歴史はラブロマンスから始まった!?
〜国内初の長編カラーアニメ映画『白蛇伝』〜
皆さんは『白蛇伝』という長編アニメーション映画をご存知だろうか?
東京タワーが完成した1958年 (昭和33年) の作品である。
元々は中国のお話で、白蛇の妖精『白娘(パイニャン)』と、人間の青年『許仙(シュウセン)』が、数々の苦難を乗り越えて結ばれるという恋物語だ。
このアニメ映画は凄い。どのくらい凄いかと言うと…。
トランスフォーマーが実写映画化されるくらい凄い!!
吹き替え版のコンボイ司令を
玄田哲章さんが担当するくらい凄い!!
このアメコミ・リメイク旋風の中、パニッシャーが
おなじみの白骨Tシャツを着てしまうくらい凄い!!
実写ヴェノムが「シャー!!」って言うくらい凄い!!
ポカーンとしているところ申し訳ないが
ここからが本題です (´>ω< `)
日本最古のアニメを辿れば1900年代前半にまで行き着くようだが、商業アニメとして成立するようになったのは、戦後に作られたこの『白蛇伝』が最初。当時、まだ確立されていなかったこの産業は、人間の動きをトレースする作画技法などを用い、二年の制作期間を経てようやく完成した。
それは国内初の長編カラーアニメ映画という快挙にとどまらず、後のアニメ産業の基礎を作った作品だとも言えるだろう。
この作品をきっかけにして、東映動画(現・東映アニメーション)は、次々と長編アニメ映画を制作。手塚治虫が原作を担当し、スタッフとしても参加した『西遊記』など数々の名作を生み出して行く事となる。また、その後の作品に参加した若手スタッフの中には、白蛇伝に感激してアニメ界をめざしたという宮崎駿もいた。
そしてスタッフがアニメ制作に慣れた1963年には、国内産としては初となるシリーズモノのテレビアニメ『鉄腕アトム (モノクロ)』が放送開始され、1965年には初のカラーテレビアニメ『ジャングル大帝』が放送開始されるのである。
だがテレビシリーズを作るにあたって制作システムは大きく変わり、それまで全身を描いていた『フルアニメーション』は、動く部分だけを描く、現在の『リミテッドアニメーション』に変化。ディズニーアニメーションを思わせる、なめらかな動き、キャラクターの細やかな表情の変化は、東映アニメーションの劇場作品でしか見られないものとなってしまうのだった。
白蛇伝をはじめ、初期東映アニメ映画の魅力…。それは、
★フルアニメーションのなめらかな動き★
★ミュージカルを思わせる音楽演出★
★大人も楽しめるドラマと、アートな世界★
これが『凄い』と絶賛する理由なのだ!
…あ、そうそう。話はガラッと変わってしまうけど、
安倍なつみさん主演のミュージカル版も、ぶっちゃけいいんですわ♪
安倍さん、主役の白蛇ですよ? 蛇ですよ、蛇。
でも、あんな白蛇なら…
まったくもって『どんと来い!!』
でもミュージカル版は気になる部分がひとつ…。
時代設定がいまだに分かりません> ○| ̄|_
★ミュージカル版公式サイトはこちら
★白蛇伝を見るべさ (´・ω・`)
気賀沢昌志(きがさわ まさし)
映画・アニメ・ゲームを中心に活動するフリーライター。演劇の専門学校を卒業後、シナリオの勉強会を経てアニメスタジオに入社する。その後、編集プロダクションに入社するが、2003年に独立。フリーランスになる。
「みなさんに楽しんでいただければ本望です (` ・ω・´)」

