『ゲゲゲのお部屋』第8回ゲストは… 【前編】
また随分とご無沙汰してしまいました。
最大9連休だった今年のGW、皆さんはどのように過ごされましたか?
大泉のスタジオは相変わらずの不夜城でした(笑
ところで、この4月から連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』がNHK BSプレミアムにて再放送中です! 告知が遅れてスミマセンっっ。
ドラマ版『ゲゲゲの女房』は五期スタッフ的にも関係の深い作品。以前にも書きましたが、オープニングテーマの『ありがとう』に乗せて流れるキャラクターたちのアニメーションは五期鬼太郎のスタッフが制作していました。
本編中に出てくる“べとべとさん”や“てれびくん”、“一旦もめん”などなども勿論五期鬼太郎のスタッフのお仕事。
今だからこっそり云ってしまうと、“目目連”はなんと…五期鬼太郎18話『古城に光る黒い目』に出てきた“目目連”の原画をもとに起こされてたりしたんですよ。
18話は東映アニメーションのリビングレジェンドたる八島善孝さんの一人原画回でしたので、八島さんも期せずして『ゲゲゲの女房』に関わっていた、ということになるのかもしれませんね(笑
[NHK 連続テレビ小説] http://www9.nhk.or.jp/asadora/
さて、前置きが長くなってしまいましたが。
今回のスタッフインタビューは東映アニメーション社内を飛び出して、外の会社さんにお邪魔しました。
撮影部門を統括されていた撮影監督の則友邦仁さん。撮影会社、三晃プロダクションに所属されていらっしゃいます。
東映アニメーションのTVシリーズでは、厳密に「撮影監督」という役職がクレジットされることはないのですが、撮影における作品担当者…という意味で敢えて「撮影監督」と呼ばせて頂きました。
それでは、どうぞ。
――よろしくお願いします
則友邦仁氏(以下、則友):よろしくお願いします。
――撮影監督として、ほぼ全話関わられました
則友:そうですね。91話(『妖怪筆師!一つ目小僧』)だけはグロス回なので撮ってないです。それ以外にも、OPとED1は同じ三晃プロダクションの白鳥君(※劇場版『日本爆裂』の撮影監督)に撮ってもらってます。
――ED2の『妖怪横丁ゲゲゲ節』も別でしたか
則友:そうですね。いろんな理由で、東映さんの社内撮影さんのほうで撮影されてます(笑

――では、撮影さんとして印象深い話数はありましたか?
則友:もう語りつくされてますけど、9話のゆうれい電車ですね。今までも関わった人はまず挙げていますが。
――まさに印象深い話数だったわけですね
則友:あそこまでは最初のコンセプトを守って撮っていたんですが、9話で遂にそれを破ったんです。
――最初のコンセプト、ですか?
則友:第1話を撮る前に、シリーズディレクターの貝澤さんと作品通しての全体的なコンセプトのお話をしたんです。そのときに、「2期(’70シリーズ)の感じでいきたいと思います」というふうに云われたんです。絵柄とかではなくて、いわゆる透過光(撮影で入れる「光」の処理)をはじめとしたデジタル撮影の処理をあまり使わない方向でと。使っても、3期程度の雰囲気に抑える…というコンセプトで始まったんです。

――アナログな画面を目指していたんですね
則友:ですが、出来上がった1話がアレ(ふんだんにデジタル処理をつかった画)だったので(笑 出足から混乱してしまって、コンテの段階で何をして良いか分からなくなったんです。その混乱を9話まで引きずってたんですね。
――4話の舟幽霊など色々デジタル処理されてた印象がありますが
則友:それぞれの撮影打ち合わせでは、「今回の鬼太郎は透過光とかあまり使わない方向らしいですよ」という感じで話を進めていたんですけど、作る画面には結構デジタル処理が入っている……というところで、自分の中では出来上がった画面にチグハグさを感じながらやっていた時期でもあります。

――それが9話で
則友:そうです。9話は色々な部署の方々が凄く頑張って素晴らしい画面を作ってらしたので、吹っ切れて「もうやっちゃえ!」と思って。9話からは必要ならデジタル処理も惜しまないという方向で進めるようになったんです。そういう意味では、自分にとってターニングポイントになった回でもありました。

――重要な回になったんですね
則友:そうですね。
――他に印象的な回はありますか?
則友:“陰摩羅鬼”(50話)の回なんか、色が綺麗にのりましたね。
浅沼さんや薮本さんの作る画とか影は、撮影の光が凄く綺麗にのるんですよ。影の面積の問題だと思うんですが、それが自分の作る画にとってはとてもバランスがいいんです。
あと、“吸血鬼エリート”(54話)の回。丁度『墓場鬼太郎』の後に放送だったので、5期鬼太郎と墓場鬼太郎の視聴対象の違いをキチンと出せたかなと。

――違い、といいますと?
則友:やはり『墓場』さん(撮影は竜の子プロ)のほうは、ディープな印象の画作りで。『5期』のほうはファミリー向けのライトな画作りという点ですかね。あの回は、溶かされた鬼太郎に入れた処理も綺麗にいったので、良かったです。
そういった違いという意味では、最初に出た91話なんかも印象的でした。
グロス回(※絵コンテ以降の作業をほぼ丸々1話、別会社に発注した回)ということで、自分が撮影をしないとこんなに印象の違う画面になるんだ…というのが素直に面白かったですね。次回予告の映像を観た段階で全然違う画だったんで度肝を抜かれました(笑
CGなども駆使されていたので、凄いなと思いました。

―― 一ツ橋さんの話の続き……も観たかったですね
則友:そうですね。お話も気になってましたが、もしそうなった時、今度は自分が撮影することになるので、どう画を合わせようかと悩みもしましたね。
あとは…98話(『おやじ大充血!勇者鬼太郎!!』)
あの回に出てきた最後のレベルアップシーンが、デジモンのオマージュで。デジモンでの撮影技術を応用しての、あのリングだったんです。
――では、撮影視点抜きにして印象的だった回は?
則友:89話の“いそがし”の回ですね。あの回は大好きでした。
頑張ってる人が報われるお話、というのはとても好きなんです。
その頑張っている姿を報わせてくれるのが『お地蔵様』というのが、また堪らなく良いんですよ。あの辺は雪の処理も上手くいきましたしね。
ああ、あと49話の“七人ミサキ”のキャラクターが面白かったですね。今まで色んな作品で七人ミサキが出てきたと思いますが、あんなファンキーな七人ミサキは後にも先にも彼らだけじゃないかと(笑 5期鬼太郎を象徴するキャラクターだったようにも思いました。
あとは…オベベ沼(42話)ですかね。撮影的にどうこうしたというわけでもなかったんですが、凄く綺麗にはまりました。
――何が勝因だったんでしょう?
則友:お話でしょう(笑
お話が良かったですし、美術(背景)も気合入ってましたよね。美術がいいと、撮影も凄く綺麗に仕上がるんですよ。
ほかには…81話の“針女”の回が面白かったですね。貝澤ワールド全開な感じで(笑
あと個人的には、“槌の子”(79話)の回で目玉のおやじが「ツチノコなんて見間違いだ」って云ってたのが許せないです(笑 UMA好き的に。



と、今回はここまで。
則友さんとしても非常に思い入れのあるシリーズだったご様子で、お話はとどまることを知りません。スタッフインタビュー、シリーズ最長は伊達じゃありません…(笑
次回もお楽しみに!







































